一発屋と言われるバダジェフスカですが、乙女の祈りしか知られてません。ポーランドの女性作曲家の謎に迫ります。

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バダジェフスカらしくない曲「信仰」

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複雑な構成

バダジェフスカの作品というと、乙女の祈りのようなシンプルな構成のものが多いです。
ですが、そうでないものもあります。

「信仰」という曲がその一つです。
バダジェフスカの作品は、変ホ長調、変ロ長調といったフラット系の調性が多いです。

しかし、「信仰」という作品は、ト長調なのです。
しかも、途中でハ長調に転調するのです。

こんなのバダジェフスカらしくありません。
なので、これは偽作の疑いがかけられているくらいです。

宗教色の濃い

バダジェフスカらしくない「信仰」ではあります。
宗教色の濃いタイトルです。実際、信仰深かった人らしいです。

「祈り」というタイトルが付けられた曲が多いことから伺えます。
なので、バダジェフスカが「信仰」という曲を作るのも自然な流れだと言えるでしょう。

乙女の祈りを思わせるような美しいメロディーが次から次へと登場します。
その点ではバダジェフスカらしいと思います。

しかしながら、偽作の可能性が高いと言われてます。
ですが、それを調べる手段がありません。

ポーランドは戦争の影響で地図から消えてしまったこともある国です。
バダジェフスカに関する多くの資料が紛失してしまいました。

偽作とは思わないことにしよう

偽作かどうか調べる手段がないなら、バダジェフスカの作品として接するのが気が楽です。
最初は3和音だけのシンプルな作品ばかりを書いてましたが、その後作曲技法が向上して複雑な構成の曲を作るようになった。

そのように思うことにするのが、純粋に音楽を楽しめていいと思います。
「信仰」は実際に演奏したことがありますが、弾いていても本当に気持ちが良いです。

偽作かどうかなんて考えてたら楽しくありません。
美しい音楽をバダジェフスカの作品だと思って楽しみましょう。

 

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